TEAC AI-301DA-SPを聴いてみる
TEACは今、プリメインDACの分野でDENONと覇を競っていますがDENONの様にある一定の音を出してくるのとは違い機種により全く違う音色になるのが非常に面白いメーカーです。
こちらは以前レビューしたA-H01の後継かはよくわかりませんがA-H01の情感たっぷりな音とは違い非常にタイトに引き締まった音を鳴らしてきます。
かなり締まった音ですので体感的に音の解像度も非常に高く聴こえます。
ただどちらかというと音源までタイトすぎるとかなり痩せた音に聞こえるかもしれずミックスなどである程度スペースを膨張させている音源が良い音となってくる様な傾向はあるかもしれません。
ただ良い録音だとピアノや弦楽器などの生楽器の軋んだり弾んだりする音などが聴こえてくるのでそちらは鳥肌ものかもしれません。
モニタリング特性がこちらではかなり上がってきていますがいかんせんプリメインのClassDアンプしか使えないというのは少し残念なところかもしれません。
ただClassDとは言えパワーアンプの向上は目覚ましい様でやや駆動が不安定かなと感じたA-H01のものより断然駆動力やレスポンティビリティなどの不安定さは感じません。
ClassDアンプの残念なところはハイレゾのダイナミックレンジやSN比が活かしきれないかなとも思うところですがこれは接続しているスピーカーなどの課題も大きいかなとは思います。
ただ数万円のパワーアンプとしては非常に優れていることは間違いなくその消費電力の低さと放熱量の少なさ、省スペースとこのClassDアンプがこれからコンパクトステレオシステムのどんどん主流になっていくかとは思います。
私の環境ではコンパクトステレオに標準添付のスピーカーでのリファレンスですので本格的なピュアオーディオでのスピーカーでの視聴とはこのパワーアンプもまた違った感想になるかなとは思います。
またスピーカーケーブル類もすごく細い標準のものですし電源コードなどでもまた変わってくるのかなと思います。
他に大きいものでブルトゥース接続ができるのは良いところですが接続がうまくいかず残念ながら試していません。
ちょっと私の環境では色々な機種が混在しているので接続がうまくいかないのかなとも思います。
音質の想像は他の機器の例でみる限りではブルートゥース接続は音質はやや劣ってくるのかなとも思っていまいたが、こちらは結構きっちりしたHiFiリファレンスな少し色鮮やかな音を鳴らしてくるようで、ケーブルの交換による音色の変化は楽しめませんが、劣化するといったイメージは受けませんでした。
またTEACは評価の高いバーブラウン社製のDACチップを使うことに決めた様でこちらでもPCM1795というチップが使われています。
その肉感的な再生能力は前述した通りです。
こちらの機種の購入は少し高くなるかもしれませんがタイトなモニタリング特性の高い機種に仕上げてきたことで非常に面白い選択肢になってきています。
A-H01の様な路線と2つとも所有していたくなるかもしれません。
オーディオに凝っていて数万円ぐらいならという方は聴いて損はない音だと思います。