17年前のミニステレオ『KENWOOD RXD-SL3MD』を聴いてみる
このステレオは鏡面の表面パネルが美しくCD、MD、カセットまでカバーする商品です。
ここではCDを中心にMDも含めて聴いた感じを書いていきたいと思います。
まずKENWOODというと低音が有名ですがこちらの低音はボンボン鳴るというよりすごくタイトにしまった感じでメリハリを効かせて低音が鳴るのが特徴的です。
こちらはSubWoofer端子が備え付けられており外部ウーファーを繋げればまた違った低音の出方になるかもしれません。
多分相当に低音にシフトした音になりそうです。
サブウーファーを利用する事を前提としているのか低音がボンボン鳴りませんが個人的にはこの引き締まった低音の鳴り方は非常に好みです。
また中高域の音が非常に美しく艶があります。
空間的な奥行き感もミニステレオにしてはかなり出ています。
中高域からさらに上の高域は繊細さがもう少しかなとは思いますが中高域が美しいので十分にカバーしています。
なによりCD数枚分の価格で購入したものでそこまでの要求は過度だと思います。
全体的に音質としてはあまり脚色せず原音を忠実に再生していこうというピュアオーディオといった色合いが強いです。
ボーカルは非常に綺麗な音で再生してくれるのですが声がもっと情緒たっぷりに鳴って欲しいといった感じが好きな方はどちらかというと線が細く淡泊な印象を受けるかもしれません。
大分ピュアでスマートなイメージの声色になるかとは思います。
ただ実際もうCD数枚分ぐらいで買ったものとしてはこの音の出方は驚異的です。
クラシックを再生してみましたがその華やかさと繊細さと躍動感はすごく素敵でした。
こちらにはウーファーが付いていれば良かったかなと少し思いました。
ちなみに再生したクラシックこれ→
Vivaldi: Die Vier Jahreszeiten / Sinfonien Fur Streicher
しかしミニステレオと良いながら本体はそこそこ大きくやはり棚に置く様な使い方にはなるかとは思います。
大体奥行きが30~40cmあれば余裕を持って設置出来そうです。
またこのステレオの良いところとしてRCAの入力端子があります。
これは各種DAコンバーターなどをこの端子に接続してハイレゾの音も聴けるという事です。
こちらはまた接続して視聴しましたら追記なりしてみたいと思います。
スピーカーの作りも非常に丁寧で本体の作りも美しくミニステレオとしてはやや消費電力が高い85wですがその分アンプ出力が大きく30wあり空間の広がりなどダイナミックに音が鳴ります。
カセットも私は処分してしまって無いですがカセットをまだ保管されている方にとっては非常に便利に使えると思います。
このステレオは押し入れに眠らせておくなどせずにもっと利用されるととても素敵な音を鳴らしてくれると思います。
レビューに際しては低音をブーストするD-BASS以外は標準設定で鳴らしましたが音色も色々なフィルターで違った音も出せるみたいですのでこのレビューよりももっと自分に合った音で鳴らせるかもしれません。
あと私のお気に入りが再生している音楽に合わせてイコライザーを表示させてくれるところで、これは本当に昔の家庭用にシステムコンポが普及しだした頃の初期の構成などを思い出させてくれて楽しいです。
そしてKENWOODの低音は一時代に一世風靡したもので是非、ご体験されてみて下さい。