次世代インフラ(5G、AI)を向かえるにあたっての未来の産業構造像、経済底上げ、人間的尊厳の再構築

                           著:小松祐一

4.ワークシェアリングの可能性

 ワークシェアリングはこれから先に複雑化する業務タスクをより多くの人に分担して振り分け業務達成の高速化と共に多くの人でその労働対価を分け合うという極めて重要な事柄になります。

 これにはAIなどが労働者の能力スキルなどを判断して業務タスクの振り分けを的確に行なうなど課題も多いでしょう。

 しかしこのワークシェアリングが広く普及すれば1人の高度なスキルを持った労働者が数日かけてやるような作業を、数人の特化したスキルの持ち主のスタッフで分担して業務タスクをこなすことにより1日で完了するなどといった業務タスクの高速化と1人のスタッフへの高負荷な業務集中を回避できるかもしれません。

 そしてより専門業務に特化したスタッフは自分の担当業務が決まっているため高効率で自分の業務をこなす事が出来て業務時間の短縮に繋がるかも入れません。

 これにより富の分配と若年層や高齢層に専門業務だけに特化した訓練を行なえば良いということで若年層や高齢層の社会参画率が上がるかもしれません。

 また従来1人で大量の業務を抱えこんでいた労働者はその実務業務から大分解放されて全体的な流れだけ見れば良いといったより業務マネジメントのような指導的な立場に着けるかもしれません。

 その事により大量の実務業務を抱えていたスタッフはより短時間で高効率な業務タスクを全般的に完了できて結果、収入が上がることになるかもしれません。

 この様にワークシェアリングは舵取りさえしっかりやれば高効率の生産性と富の分配を達成することが出来ます。

 この舵取り自体も役職者などが従来経験で行なっていた業務がAIなどのサポートによりテクニカルにロジカルに遂行できるようになるかもしれません。

やはり現代はちょっと目を離すと目の前に膨大な業務が発生しているという負の連鎖に嵌まってしまう傾向はあります。

 これを効率的なワークシェアリングにより高稼働な業務タスクを実現してよりゆとりに割ける時間を作り出すことは非常に重要な事です。

 ワークシェアリングはまだ幼い理論のためその実現には少し時間がかかるかもしれません。
また人の慣れもありますし高効率で実務的なAIを稼働させる必要があります。

 ただその効果は高齢化社会、少子化社会を見据えた時に切っても切れない問題であるように筆者は考えます。

 誰かが都合が悪い場合でも業務に支障が出ないように2重3重のプロテクトを張っておくことは重要なことです。
これもまたワークシェアリングにより業務を汎用化してより多くの人が社会参画できるような地ならしも重要です。

 当然のことながらワークシェアリングで労働力対価は2倍3倍と上昇していくことが好ましいと筆者は考えています。
 3人で1人前の給料を分けるのでは無く3人で業務を遂行する事により1人あたり2倍から3倍の所得を得ることが出来るように業務マネジメントしていくこともこのワークシェアリングの監督者や専用AIには求められます。

 この様な難しい課題もありますが今の業務タスクの煩雑さとこれから進化してゆく高性能のAIはこういった課題を必ず克服してくれるものと確信を持っています。

 もちろん複数の人により一つの業務を遂行するのですがこれを蜘蛛の巣のように多数の業務に多数の人が少しずつ関わるようにすればこういった課題はクリアされるでしょう。

 これは単純なネットワークマネジメントの話になってきます。
この様な社会参画の機会が複数の人に平等に与えられるように必ずやAIや高度にネットワーク化された5G技術などは課題をクリアしてくれるものと期待しています。

 これによりより多くの人が思った通りの収入を得ることが出来るようになれば経済は爆発的に成長します。

 また余暇を楽しむことにより多くの費用を投じるようになるでしょう。

 そして当然の事ながら身の安泰が保証された人は自分の身の安全の為に他人の身の安全を擁護するという行動原則があります。
これにより治安や人権意識の再構築を行なっていくことは大きな狙いの一つになります。

5.最後に

 この本で挙げたような課題は夢のようですが全てITの技術革新によって実現可能な課題です。

 今は過渡期のため混乱期にあり様々な負の側面が表面化していますが、必ずこの様な行動指針が立てられてそれは間違いなく人を幸せにしていくものと筆者は信じています。

 またITが仕事を奪うといった迷信が払拭されれば幸いに感じます。

あくまでITは人が産みだしたもので人と深い関わりを持って進化していきます。

 この本で上げたような事柄は進化の途上の一過程かもしれませんが橋頭堡としてこの様な政策立案を行なっていくことは大切なことと感じこの本を著しました。

 この本により皆様のIT時代への不安が少しでも払拭されたなら幸いです。

 そしてどんどん社会参画や投資など攻めの姿勢でこの5GやAIに果敢に挑んでいった頂けたら幸いです。

 また皆様の行動次第でこの本とは違う内容のまた良い未来も言えるかもしれません。

 とにかく5G、AI、ワークシェアリングといったものを軸にした産業構造改革はこれからいくらでも可能性が広がっていく分野です。

 末筆ですが皆様のご活躍を心よりお祈り申し上げます。

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