僕たちの時を求めて(小説パート)
小松 郁
そこはただひたすら穏やかな場所だった。
僕たちは些細なことでいつも笑っていた。
僕たちは星のしずくを飲み生きていた。
ただそれだけだった。
ねえ、あのお星様はどんなところなんだろう?
わからないよ。でも僕たちはあそこには行っちゃいけないんだよ。
でも僕には君がいる。君には僕がいる。
うん、それでも良いよ。
僕たちは笑った。
でもね、星の旋律や光が降り注いでいるんだ。
なあにそれ?
僕たちはあの星に祝福されているんだよ。
よくわからないよ。
うん、こうしていられる事が全て。
何も気にする必要はないよ。
そうなの。
私もあの星のことをもっと知りたいな。
一緒にいつも眺めて聞いていようよ。
そこには僕たちがいる。
あのお星様も怒るんだよね。
そういう時はしょうがないさ。
でもそんな時も一緒にいようよ。
うん約束だよ。
遠く夜空に輝く星。
ずっと昔からみんないなくなってしまった。
僕たちは永遠を誓っていた。
例えどんな事があろうとも。
その誓いが僕たちをあのお星様は繋ぎ止めておいてくれる。
あのお星様の光や旋律をみんなに伝えようよ。
よくわからないよ。
あのお星様を目や耳をこらしてじっくり観察するんだ。
そしてあのお星様の光や旋律を僕たちでまた再現するんだ。
うーん難しそうだなあ。
でもやらなきゃいけないんだよ。
僕たちはあのお星様の子供達なんだから。
でも時間は沢山あるさ。
そっかなら一緒だよ。
沢山の光と影がある。
僕たちに見えるのは光だけだけど影の部分も日が巡れば光って見える。
そうだね。
でもずっと起きてなきゃいけないの?
そんなことはないよ。
いつも日は巡ってくるから少しづつで良いんだ。
そっかなら安心だね。
星はキラキラ光って雫をまたこぼしました。
今日はこれでお終いかな?
うんお腹も空いていたから良かった。
これは約束だよ。
あのお星様との。
うん、私は貴方には負けないよ。
そうして僕たちは頭をお互いにもたれかけて眠りにつくのでした。